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2026.02.19
ほぼ月イチblog 富士南麓の12箇月 ── Vol.1
富士山の南のふもとに広がる静岡県富士市。
北を仰げば“不動のセンター、絶対王者、永遠のアイドル”霊峰富士。
日本最高峰地点の剣ヶ峰が山頂に見え、玉三郎といい勝負の、
超なで肩の稜線の右には、ちょこんと乗っかる宝永山。
この出っ張りを、円錐の美の邪魔者とみるか、重要なアクセントと捉えるか・・・。
意見が分かれるところですが、富士市民にとってはこの出っ張りが無いと、
なんだか妙に、落ち着かない。
その稜線から更に視線を右に滑らすと、低く連なる愛鷹連峰が見えます。
愛鷹連峰、または略して愛鷹山は、富士市・沼津市・長泉町・裾野市にまたがる、
周囲およそ60kmの山々の総称。最高峰の越前岳(1504m)を筆頭に、黒岳、呼子岳、
鋸岳、位牌岳、前岳、袴腰岳、大岳、愛鷹山と、1000m級から1500m級まで、
主に9つのピークで構成される。
狭義での「愛鷹山」は、南端にある1187.5mの愛鷹山を指します。
冬の夕暮れ時(に限ったことではないのですが)、弱められた光のせいか、
ひと塊に溶け合うその姿はまるで、画家ポール・セザンヌが繰り返し描いた
サント=ヴィクトワール山を思わせる時があります。
南仏プロヴァンス地方にあるサント=ヴィクトワール山は、石灰岩でできた
標高およそ1000m、長さ18km以上にも及ぶ、馬の背状の山塊。
ガルダンヌから描かれたうちの中に、よく似た(ように見える)絵があります。
「天下の険」とうたわれた箱根の山の最高峰は、神山の1438m。
意外にも、越前岳の方が高いんですね。いや、隣の富士が高すぎる──。
山は、見る角度や方角、時間帯によって、その表情を変えていきます。
あなたなりの愛鷹連峰を、探してみてはいかがでしょうか。
